痰湿阻肺(たんしつそはい)

余分な水分が肺にたまったタイプ

東洋医学では、身体にとって必要な水分を津液(しんえき)と言います。

痰湿(たんしつ)とは、津液の流れが停滞して変質し、人体にとって不要になった水のこと。その痰湿が肺の機能を阻んでいる状態が痰湿阻肺(たんしつそはい)です。

喫煙歴の長い人に多いタイプで、咳や痰などの症状が続きます。痰は多めで白っぽい色をしており、痰を吐くと、咳がいくらからくになります。

痰湿は肺だけではなく、身体のあらゆるところで詰まり、気血の流れを阻害します。

慢性化しやすいので、ツボ刺激や生活習慣の改善で早めに対処しましょう。

​●あなたに合ったツボ

①尺沢(しゃくたく)

肘を90度に曲げたときに触れる腱の外側にある凹んだところ。親指で円を描くようにマッサージします。指で押してみてとくに痛みを感じる部分に米粒を載せ、医療用テープで留めてもいいです。咳を鎮めます。

②豊隆(ほうりゅう)
 

膝のお皿の下と外くるぶしを結んだ線のちょうど真ん中の高さで、人差し指を前面にある骨から外側にすべらせて指が止まる高まり。筋がやや緊張して硬くなっているあたり。親指で円を描くようにマッサージします。身体から痰湿を取り除きます。

③脾経(ひけい)

内くるぶしから上に伸びている骨のすぐ内側をカッサ(凹部)で下から上にマッサージします。水分代謝をよくします。

​●ワンポイントアドバイス

呼吸に意識を向ける時間を作りましょう

身体の中で痰湿になってしまった津液は、もう二度と津液に戻ることはありません。一度痰湿になった水分は体外に排出するしかないのです。

粘り気のある水分を出していくのはちょっと大変です。ですから痰湿は慢性化しやすいのです。ツボ刺激とあわせて、生活習慣の改善も図りましょう。

まずは弱った肺を元気にすること。それには、ときおり呼吸に意識を向けることが大切です。鼻から大きく息を吸って、口をすぼめながら長く吐き出してみましょう。就寝時に腹式呼吸をするのもおすすめ。横隔膜をできるだけ下に引き下げて空気を送り込み、口をすぼめてゆっくり吐き出します。これを5分間繰り返しましょう。

痰湿が発生するもうひとつの原因は脾です。脾は消化器系に関わる臓です。胃腸の調子が悪いと、飲食物をきちんと消化できずに痰湿が生まれてしまうのです。

食欲不振や食後の腹脹などがある方は肺だけの問題ではなく、胃腸が影響している可能性が高いです。過食、飲酒、生ものや冷たいものは避け、温かく消化によいものを腹八分目で食べるようにしましょう。

痰湿により滞りがちな血流を改善するために、酢タマネギを常備菜とするのもおすすめです。