脾虚湿困(ひきょしつこん)

体内に余分な水分がたまっているタイプ

脾虚湿困(ひきょしつこん)とは、五臓(肝・心・脾・肺・腎)のうちの脾の機能低下により身体の中に余分な水がたまって、食欲不振や腹脹、下痢、口渇、むくみなどの症状が引き起こされた状態です。生ものや冷たいもの、脂っこいものが好きな人や飲酒の習慣がある人に多いとされています。

さまざまな症状を引き起こすこの余分な水のことを湿(しつ)と言いますが、舌を見ると、体内に湿がたまっているかどうかチェックできます。鏡の前で舌を出してみましょう。

舌がぼてっとむくんでいたり、むくんだ舌のまわりに歯型がついていたり、白っぽい苔がべとっと厚くついていると、湿がたまっている証拠です。

ツボを刺激して早めに湿を取り除き、不快な症状を改善していきましょう。

​●あなたに合ったツボ

①陰陵泉(いんりょうせん)

内くるぶしから上に伸びている骨の内側をなぞって、ひざの近くまで上がっていき、指が止まるところ。親指で円を描くようにマッサージします。身体から湿を取り除きます。

②豊隆(ほうりゅう)
 

膝のお皿の下と外くるぶしを結んだ線のちょうど真ん中の高さで、人差し指を前面にある骨から外側にすべらせて指が止まる高まり。筋がやや緊張して硬くなっているあたり。親指で円を描くようにマッサージします。身体から湿を取り除きます。

③脾経(ひけい)

内くるぶしから上に伸びている骨のすぐ内側をカッサ(凹部)で下から上にマッサージします。棒灸で温めるのも効果的です。脾が元気になります。

​●ワンポイントアドバイス

水分摂取は控えめに、利尿作用のある食材を採り入れて

脾は湿を嫌います。もともと湿度の高い日本では身体に湿がたまりやすいため脾の不調が起きやすく、消化器系に負担がかかりやすいのです。

じめじめする夏場は食欲不振になりますが、それも当然のこと。暑い夏を乗り切るためにと無理に食べたりせず、食事を軽めにして胃腸を休ませてあげましょう。

身体に余分な水がたまっている状態なので、水分摂取は控え目に。美容のためにハーブティーや白湯などを飲まれている方もいるかもしれませんが、身体が水をさばけないと、逆効果になりますので要注意です。

脾に湿がたまると、のどが乾くわりにたくさん飲めなくなります。水分はあまり摂っていないのだけれど……という方は、きゅうりや大根、スイカなど利尿作用のある食材を積極的に取り入れて、のどを潤しながら、身体から余分な水分を排出しましょう。湿によって滞りがちな血流を促すために、酢タマネギを常備するのもおすすめです。

就寝時にお腹をマッサージしてみるのもいいでしょう。両手の四指を重ねて時計回りにおへそのまわりをやさしくなでます。力を入れる必要はありません。あなたの気持ちに応えるように胃腸も元気になってきます。