肝血虚(かんけっきょ)
血が足りていないタイプ
東洋医学でいう五臓(肝・心・脾・肺・腎)のうちの肝には、血を貯蔵する作用があります。
血虚(けっきょ)とは血が不足していることを表しますから、肝血虚(かんけっきょ)の人は、身体の中の血が全体的に少なくなっている状態です。
顔色が冴えない、爪が割れやすい、目が疲れるといった症状が出やすく、筋肉がつりやすくなるという特徴もあります。中にはこむら返りでお困りの人もいるかもしれません。
また、女性の場合は生理が遅れがちになることもあります。
ツボを刺激して、食べたものをちゃんと消化し、必要十分な血をつくれる身体に変えていきましょう。
●あなたに合ったツボ
①太衝(たいしょう)
足の親指と人差し指のみずかきから足関節に向けてなぞって指が止まるところ。親指でやさしく押して気持ちのいいところで5秒くらいとめ、ゆっくり戻します。お灸をするのも効果的です。肝の機能を回復します。
②曲泉(きょくせん)
膝を曲げたとき内側に触れる腱の内側の凹み。膝の横紋の内側端。親指でやさしく押して気持ちのいいところで5秒くらいとめ、ゆっくり戻します。肝血を補います。
③三陰交(さんいんこう)
内くるぶしから指4本分(親指をのぞく)上がった高さで骨の際の凹んだところ。親指でやさしく押して気持ちのいいところで5秒くらいとめ、ゆっくり戻します。お灸をするのも効果的です。胃腸を丈夫にして血を補います。



●ワンポイントアドバイス
目を休めましょう
パソコンでお仕事をされている方も多いと思いますが、目を酷使すると血を消耗します。
今はさらにスマホもありますから、目の疲労は相当なものです。目を閉じられる場面では、なるべく目を閉じるように意識してみてください。それだけでも身体が休まります。
女性に多いのですが、無理なダイエットもよくありません。
とくに◯◯ダイエットのように偏ったものだけ食べ続けるのは論外です。
消化によいものをバランスよく自分がおいしいと思える量だけ摂るようにしましょう。
いっぱい食べたからといって血が増えるわけではありません。
食べたものを効率よく栄養にしていける身体を目指しましょう。
そのためには休養がもっとも大切です。腹式呼吸や瞑想もいいでしょう。
過労や寝不足は症状を悪化させるので気をつけましょう。
心と身体を休めれば、自然と食欲もわいてきて食事がおいしくなります。