日に日に暖かくなってきたと思ったら、もう3月も終盤。
道端にはパンジーやチューリップ、タンポポが咲き乱れ、見上げれば満開の桜、まさに春爛漫ですね。通りを歩いているだけでウキウキしてきます。

一方で、卒業や転職、職場の異動や引っ越しなど春はお別れの季節でもあります。
4月から新しい環境でスタートを切るという人も多くいらっしゃるでしょう。
期待と不安に胸がざわつく春は精神的にもっとも落ち着かず、一年の中でももっともイライラしやすい時期といえます。
春は風に注意
東洋医学では、春は風邪(ふうじゃ)の影響を強く受けるとされます。
実際に春は風が強い日が多いですよね。
風は体内の気を持ち上げるため、春は頭部に症状が出やすくなります。
これらの症状に関しては、それぞれブログで取り上げていますので、ぜひ過去ブログをご一読ください。
気はバランスよく体をめぐっている状態がベストですが、この時期はとくに上熱下寒になる人が多くいます。本来であれば逆、つまり頭寒足熱が望ましいのですが、PCやスマホなどで目や頭を酷使する現代人はどうしても頭のほうに気が集まりがちです。
今回は、春にのぼりやすい気を降ろすための百会(ひゃくえ)というツボをご紹介しますので、首より上に熱がこもっているような感じがある人はぜひお試しください。

百会(ひゃくえ)
両耳の先端をつなぐ線と正中線(体を左右で二等分したときの真ん中の線)が頭頂で交わる点。人差し指または中指でやさしく押して5秒くらいとめ、ゆっくり戻します。排便時に行なうと便が出やすくなる効果も。
緊張しやすい春はリラックスすることが大切
もうひとつこの時期におすすめなのが、心包経のマッサージです。
鍼灸の世界には経絡という、ツボとツボを結んだ線路のようなものがあって、心包経は胸中から起こり、腕を通って中指の先端で終わる経絡です。
ここをやさしく刺激するととても落ち着くので、就寝前などできるだけリラックスできる環境でトライしてみてください。
やり方はとってもかんたん。
手のひらを上にして、腕の内側を手首から肩のあたりまで、反対の手でやさしくなでます。
ローラー型のてい鍼(おもに子どもに使う刺さない鍼)を使っても気持ちいいですよ。
春は自律神経も乱れがち
暖かくなってきたとはいえ、まだまだ三寒四温で日ごとの気温変化も、また朝晩の気温変化も激しいですよね。
春はどうしても自律神経が乱れがちになりますが、そんな疲れた自立神経をかんたんに整えられるのが耳もみです。
親指と人差し指で耳を両側からはさみ上から耳たぶのほうへ向けて痛気持ちいいくらいの強さでもみます。そのあと、耳を上、下、横方向へひっぱたり、内側へ折り曲げたりしましょう。
首肩がこわばってきたなと思ったらぜひお試しください。
これだけでずいぶんらくになりますよ。